追悼:梓みちよの『ナラタージュ』の歌詞が衝撃的!
評価:
有馬三恵子,阿久悠,安井かずみ,伊藤薫,岩谷時子,阿木燿子,中村泰士,伊藤強,山上路夫,五輪真弓
ソニー・ミュージックレコーズ
¥ 8,800
(1998-11-21)
コメント:ナラタージュが収録されたベスト盤めっちゃ少ない。丹念に探すとあると思います。聞きなおしてますが、昭和の楽曲ってメロディラインがいいね。ピンクレディ世代にヒットします。

 阿部千代さんの「この歌が今でも2丁目でよく歌われてる」というTWで知った梓みちよさんの訃報。

最近では「5時に夢中」で「中尾ミエが絶対共演したくない人」としてしか認識してませんでしたけど、突然のニュースに結構、動揺しています。

 この方、ほんとに名曲が多いの。さすがにあたしもオンタイムで聞いてたわけじゃありませんが、『こんにちわ赤ちゃん』、吉田拓郎が楽曲提供した『メランコリー』、絶頂期の中原理恵がカバーして売れなかった『銀河系まで飛んでゆけ』、レコード大賞を受賞した『二人でお酒を』や『よろしかったら』…。

 聞きなおしてみて、あ、梓みちよが求められていたのは「サバサバ系女子」なんだと思った。

>恨みっこなしで別れましょうよ。(二人でお酒を)

>それでも乃木坂辺りでは、私はいい女なんだってね。腕から時計を外すように男とサヨナラできるんだって。

さみしい、さみしいもんだね。(メランコリー)

 

そしてユニセックス系の歌が多いことにも気づく。

>私の中の少年、時々妙に性悪で、あなたのうなじに焦らし煙を巻き付ける。欲しいものが手に入らなければ、生きていたって仕方がないの。例えばあなたが男でも、例えばあなたが女でも、それはどうでもいいことなの。(よろしかったら)

 

 そして今日一番の衝撃は『ナラタージュ』の歌詞。

ナラタージュって島本理生の小説のタイトルにもなってますが"「ナレーション」と「モンタージュ」を掛け合わせた言葉であり、ある人物の語りや回想によって過去を再現する手法を意味する"のですけど、この歌で語られる人物の回想があまりに衝撃的過ぎて、言葉にできない。

ナラタージュ(→歌詞出典) 詞:阿木燿子 作曲:筒美京平 編曲:かしぶち晢郎

 

おいおい話すけど、出生の秘密は複雑で

上の兄貴と下の兄貴が、みんなが父親が違ってて

ママが女手一つで育てたわ

 

六つの齢には、母親の口紅盗んで化粧したの

ママと私とどっちが綺麗

頬をつねられ叱られたけれど

続きを読む >>
カテゴリ:art | 23:54 | comments(0) | - | -
千葉雅也『デッドライン』/フランス現代思想によるセクマイ腑分け小説
評価:
千葉 雅也
¥ 1,595
コメント:薄い小説ですが、さらっと読んで楽しい小説ではないです。アイデンティティをうっすら揺らがされる。

 放置気味ですいません。

 恒例で「2019年の3冊」とかやりたいなあとも思っているのだけれど、年末に大量のマンガを借りてきてしまって(それこそ、ちはやふる、だの、キングダムだの)トイレ本(ウンコしながら読む本)がそれに占有されると、改めて自分の遅読ぶりに気づかされる日々。要はよほど魅力的な本じゃない限り、わざわざ座ってちゃんと活字本なんか読まないってことだ。(;゚Д゚)

 紙媒体ってアマプラやネトフリに負けるわけね。

 

 昨日芥川賞・直木賞の発表があって、オープンリーゲイの哲学者 千葉雅也さんの小説処女作で、野間文芸新人賞をさらった『デッドライン』が惜しくも受賞を逃した。

 この本は年末になんとか読了。鮮度が落ちないうちに(?)紹介したい。

 これが、どこまでほんとで、どこから虚構?と思わせる2000年代初頭のゲイシーンを鮮やかに切り取って全編なかなかに生々しい。

 「米」ってどうなるの?とそいつに聞くと、ずーっとラッシュが効きっぱなしな感じで、ケツ掘られるとションベン漏らしちゃうよ、という。随分気楽に言うが、そもそもあれは、数ミリグラムの差でオーバードーズに陥りかねない幻覚剤のはずだった。それを弱く使うことで媚薬にしている。
 吸収を良くするために、まず空腹状態でグレープフルーツジュースを飲む。それから耳かき一杯の量を経口摂取し、1時間後に「通過儀礼」が始まる。悪寒やめまいが来るが、何も考えないようにして我慢するしかない。そこを通過してやっと性的な感覚が異常に高まってくる。効きすぎてヤバい状態に入ったら、デパスなどのベンゾ系抗不安剤で「落とせる」と言われている。
 掲示板には「腰から下がドロドロに」なり途中で自分から相手のゴムを外して朝まで何発も種付けされた、といった話が、まことしやかに書き込まれていた。
 恐ろしかったのは、もう生でやっちゃえ、と一線を越えることだ。あってならないが、そうなったらサイコーだ。(P31)

 ゴメ(?gome ?5me)はねえ、使ってる人とやったことあるけど、私自身はやったことないです。そういえば沢尻エリカ所持の違法薬物はこれだったっけ?この小説のこういうリアリティに同時代を新宿の暗がりで過ごしたことのあるゲイはいやおうなく引き込まれるだろう。

 

 主人公は現代フランス思想を研究する大学院生。修論の締め切りが迫っている。

 彼はカミングアウトはしているものの、ノンケの友人や大学の仲間との間になんとない「断絶」や「違和感」を、そして(同性同士の友人のホモソーシャルな関係に)「憧憬」を強く感じている。

  安藤君ともう一人、大概遅刻して来るリョウは僕を苗字だけで呼んでくれる。苗字で呼び捨てにされると、恥ずかしさが一瞬湧き上がる。でも、それに新鮮な喜びがあった。なぜなら僕はずっと互いを呼び捨てにするような男同士の関係性の外に置かれてきたから。篠原さんは「くん」付けで、その方が安心するけれど。(P10 )

 一方で、ハッテンバの暗闇で男を渉猟し、街で見かけるノンケに対して「こんなにイケメンならイケメン同士で付き合えるだろうに。ゲイは数が少ないという実感がなかった。街で見かける男のほとんどがノンケだなんて、嘘みたいに」感じている。

 

 主人公は、ゲイとして、ストレートとして、揺らぎながらいる現実の存在としての自分が、重なりあったり、離れたり、研究内容であるドゥルーズやガタリといった「フランス現代思想」によって、腑分け?されているように感じた。

 どう生きるか。という素朴な問いがのしかかる。それまでの僕に生き方の悩みがなかったわけではない。大学に入って一人暮らしを始め、実際に同性愛を生きるようになって、不安を感じる時に現代思想は助けになってくれた。世の中の「道徳」と は結局はマジョリティの価値観であり、マジョリティの支配を維持するための装置である。マイノリティは道徳に抵抗する存在だ。抵抗して良いのだ、いや、すべきなのだ。そういう励ましが、フランス現代思想のそこかしこから聞こえてきたのだった。(p107)

続きを読む >>
カテゴリ:art | 11:18 | comments(0) | - | -
ホモソーシアルな男同士のイチャイチャ。舞台『絢爛とか爛漫とか』(〜9/13)
評価:
桜木 紫乃
新潮社
コメント:想像以上に面白い。以前紹介した吉田修一の『国宝』が中公文学賞取りましたが、これも何かとるんじゃない?と思います。あと、こんなにこの人文章上手かったっけ?って思った。

 いろいろ忙しかったり、落ち込んだりで、間が空いてすいません。(そういえば今日は四国丸亀のレインボウパレードです)

なんかいろいろと凹んでいて、そんな折、時間を見て『緋の河』を読んでいます。美輪さん、ピーターと並ぶオカマ界の伝説、あのカルーセル麻紀さんをモデルに桜木紫乃さんが新聞小説として執筆。本当に面白くて、いろいろセクマイとして、或いは普通に1人の一個の人間として勇気づけられる場面が多い。

「あたしは自信なんて小指の先ほどもないつもりだけど、この世に自分はひとりしかいないって、どこかで信じてる。」
「どういう意味?それ」
「あたしはあたしってこと。こうやって生まれついたんだもの。あたしくらいあたしを認めてあげたっていいじゃない」
言葉にすれば章子(姉)の優しさがキリキリと胸に染みてくる。
ヒデ坊にはヒデ坊にしかできないことがある。
章子の言葉には慰めではなく、実があったと証明するのは、誰でもない秀男自身なのだった。
「あたしはあたしのことが好き。自分が嫌いだったら、とっくに死んでると思うわ。」
「なよなよしてて、女のなりかけ呼ばれてるけど、言ってる奴らも本当は私のことが羨ましいの。本音のところは、あたしと仲良くしたいと思ってんのよ」
「さっきの、自信がないっての、嘘じゃないの」
「いいの、自信より自覚が大事なの」

 どうやって、自分を好きになろうかという闘い。読了してからちゃんと取り上げるかもしれません。しばしお待ちを。

kenrannokarannmanntokaTop 舞台を見てきました。

 暗い気分で暗いことを書いても、読んでくださる方が面白くない。ちょうど招待券をいただいて見て、面白かったし、9月初旬まで公演が続くのでお裾分けしたくなりました。

絢爛とか爛漫とか

■青山DDDクロスシアター

■〜9/13(金)

■出演:安西慎太郎、鈴木勝大、川原一馬、加治将樹

 

 このところ、慌ただしかったので、明治時代?の鹿鳴館みたいな話?ちょっと難し目?くらいの予備知識で、にも関わらず、声をかけて隣に座っているのが台湾人で、日本語難しすぎないかなと気に留めつつ開演。

 季節は春。

 少しこぎれいな和室に文机と蓄音機。音楽に合わせて2組の男がワルツの練習をしながら舞台になだれ込む。1組はにこやかに華麗に、1組はもたもたした足取りの挙句、いかつい諸岡が、華奢な古賀を畳の上に投げ飛ばす。

 

 投げ飛ばされて拗ねる古賀は新進の小説家で2作目が書けずに悶々としている。ほかは金持ちの役人の息子でモダンボーイの評論家志望の泉、耽美小説家 加藤、G系の諸岡は才気走った小説をサラサラ書いてしまう、古賀に言わせれば才能の塊で、未来の文豪。

 

 古賀の部屋を舞台に、その4人が、小説と女を当てに、ああでもない、こうでもないと当てなく語らう。文学論でもあり、女性論でもあり、友情論でもある。そして、女の話題を肴に気づくと4人がイチャイチャしているのだ!w

 これは妬ましいと思った。エロいとも思った。

続きを読む >>
カテゴリ:art | 14:46 | comments(0) | trackbacks(0) | -
入れていい穴、悪い穴~インディゴの気分/丸木戸マキ~
評価:
---
コメント:地上波で放送されたセクシュアルなLGBTドラマとしては断トツの出来。未見の方はぜひ!

評価:
丸木戸マキ
コメント:こちらもブルーレイの発売決まってます。先が楽しみ。

 小泉進次郎×滝川クリステルの結婚報道がニュース番組を席巻してて、本当にうんざり。

客寄せパンダの「見世物婚」。もっと小汚い感じで先行でスクープされたら小気味よかったのに。

「進次郎、妊娠させたクリステルとの結婚に踏み切れず。結婚前に精算する関係が続々」とか

「滝川クリステル、進次郎をハメて出来婚。「生でやってもあたし、絶対妊娠しませんから」」

とか、完売するくらいの面白い記事、いくらでも書けただろう、文春!新潮!

あんだけつきまとってて、週刊誌がまったく知らなかったとは私は思ってないのだけどね。…ここにも忖度?

 

 それにしても40オーバーで自然妊娠したフランス遺伝子にちょっと驚愕。クリステルが還暦越えで子どもが成人( ゚Д゚)

もはや動物としての遺伝子の違いを感じる。

 あと、あんな嘘っぽい奴が未来の首相と目され、クリステルがファーストレディになるかもと言われてること自体、神経を逆なでする。私、山本太郎以前、以後で、政治家のスピーチの評価が一変したのさ。進次郎のスピーチなど小学生の自由研究レベルだと私は思ってる。それに乗せられるメディアときたら、つくづく日本人のレベルの低さが痛ましくてならない。あなたも太郎を知ろう。そうしたら、進次郎がメッキのまがい物だってことがわかるから!(*'▽')
indghgokibun

 

 フジテレビ、深夜の『ポルノグラファー』続編『インディゴの気分』がすこぶる面白い。

8月下旬に映画公開になる『おっさんずラブ』にメディア取材がもってかれてますが、個人的な評価ではおっさんずラブの10倍面白い。今からでもいいから、見てない人は全員見るべし!3話からになりますがTVERで無料視聴できます。

 

 前作『ポルノグラファー』も恐ろしく周到に練られた物語で、ポルノ作家である木島理央が自転車との衝突事故で利き手を骨折し、加害者の大学生久住春彦に事故の償いとして小説の口述筆記を頼む形で家に呼ぶ。破滅的な木島が、純情な久住を篭絡し、篭絡されるのが前作だったわけだが、『インディゴの気分』では木島が同性愛者になるまでが語られる。

 前作でも登場した木島の面倒を見る編集者城戸と木島は大学時代の同窓生で、ゼミの恩師の葬式で再会。成り行きのように同居することになった2人はそのままでは親密にはならない。そこに「官能小説」という外世界が絡んでくる。城戸の勤め先は官能小説を稼ぎ頭にしてる小出版社。今はくすぶっているが、大学時代から小説で頭角を現した木島の才能に圧倒されていた城戸は木島に官能小説を書いてみろと勧めるが、木島は性描写がうまく描けない。

 そんな中、文学界の重鎮でありながら、官能文学にも覚えのある蒲生田の「最後の原稿」を取れと城戸に会社から社命がくだる。それを受けて、城戸はつい、蒲生田に「先生に弟子入りしたいという若い作家がいます」と口走り、成り行き的に木島を蒲生田宅へ連れていくことになる。

 そこで、名前から女だと思っていた木島理央が男だったことに激昂した蒲生田は弟子に取る条件として木島に命じる。

女の真似事くらいしてみろ。お前、そいつのをしゃぶってイカせろ!

 

 設定として申し分ないね。尊いと言ったらない!

 何がうまいかって、同性愛性向を人生の中で一度も自覚したことのなかったノンケが、追いつめられたシチュエーションで、え、おれ、こいつのことを性的対象として見てる?かもという微妙な揺らぎが素晴らしい。

 進次郎・クリステル婚もそうだけど、メディアの情報開示は、「進次郎・クリステル的に結婚するのが素晴らしい」と、不必要なくらい視聴者に刷り込む。それはLGBTはもちろん、金のあるセレブ婚など夢のまた夢だという一般庶民の恋愛可能性を見事なくらい閉じてしまう。ああいう気持ち悪い見本は、すみません、要りません。食傷気味です。

 

 人が人を好きになるのはどういう可能性があるのだろう。

 人が人に(或いはモノや動物でも構わない)性欲を感じるのはどういう局面なんだろう。

と考えた時、その可能性を削ぐのが進次郎・クリステル婚で、その可能性を広げるのが丸木戸マキの才能なんだと思う。

続きを読む >>
カテゴリ:art | 10:13 | comments(0) | trackbacks(0) | -
映画『新聞記者』政治はエンタメ!参院選、投票しないと始まらない!

eigasinbunkisha 映画「新聞記者」が大ヒットしてます。

映画の素人の私が、あーだーこーだ言うつもりはないけれど、面白い映画でした。

 

 実在する「内閣調査室」(通称内調)に勤務する松坂桃李演じる元外交官杉原。内閣調査室では、政権に反対する勢力や学者、身内を貶める可能性のある一般人などをネットや公安を使い調べ上げ、謀略で追い落とすことを任務としており(詩織さん事件をモデルにした「彼女を野党のピンクトラップだと風評を流せ」などという挿話も入ります。この件、最近、菅官房長官がレイプ犯 山口敬之に資金援助していたという事実が公判中の民事裁判で明らかになりました。)、杉原は内心疑問を持ちながら、仕事に従事している。そんなとき、外交官時代の先輩神崎(高橋和也)から連絡が入り、久しぶりに一緒に昔話をして飲んだ数日後、神崎が大学新設疑惑(まんま加計学園だわな(゜.゜))を背負って自殺する。

 そこに、疑惑を追及してきたシム・ウンギョン演じる女性記者吉岡が接触し、杉原は神崎の汚名をすすぐために真実を探り、それを吉岡にリークし、政権を揺るがそうとする。

 口コミでは「ゾッとした」とか「背筋が寒くなった」なんていう感想もありましたが、実際に起きた政治事件ばかりで、私は「そうでしょうね」と思いながら見ていた。私はそういう「背筋の寒さ」を2年前の『スノーデン』で経験済み。

映画『スノーデン』~アメリカが世界最悪のテロ国家だと言うことがたった2時間でわかる映画~(マチダタイムス)

 

 『スノーデン』を見た時にも思ったが、政治はエンタメになり得る。「政治映画は売れない」と思っているのは、網の目のように日本のメディアや資本の利害関係がつながっていて、政治的な映画を作ろうとすれば、後々権力から遠回しな嫌がらせをされたり、ネトウヨや右翼の街宣車が映画館に集まるような可能性もあるからだ。かといって中途半端なものを作れば結局興業が失敗する。

 実際、吉岡役を当初は宮崎あおいや満島ひかりにオファーしたが断られ、回り回ってシム・ウンギョンに決まったらしい。最初は何で韓国の女優さん?と思ったが、彼女の演技は圧巻。特に慟哭する演技に圧倒された。

 日本以外の国では、『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『華氏119』などに代表されるマイケル・ムーアや『スノーデン』、『プラトーン』のオリヴァー・ストーン、ヨーロッパにも以前紹介した『帰ってきたヒトラー』や、ほかにも『チャップリンの独裁者』や『ホテルルワンダ』なども政治を告発する映画といえる。だから、政治映画は当たらないというのは日本ならではのジンクスなのだ。そういう意味でそれなりの覚悟をもって作られた映画だということは覚えておいてほしい。

 まだご覧になってない方、この週末にぜひ。

 

 政治はエンタメではないのか?と言われれば、私の中ではどんどんエンタメ化してきている。

この参院選、政治が面白くて面白くて仕方ない。

もちろん、これは博打に勝てるかどうかがかかっているからではある。

 ここから、この記事を読んでくださる方にお願い。読みつつ、下のyou tube動画を再生しながら読んでいただきたい。9分です。突き動かされます。騙されたと思って聞いてください。m(_ _)m ほんとにほんとにお願い。

■山本太郎 涙する 20190505 福岡・小倉駅 小倉城口前デッキ 参院選 れいわ新選組 全国比例

続きを読む >>
カテゴリ:art | 09:53 | comments(0) | trackbacks(0) | -
第28回東京レインボー・リール/東京L&G映画祭 7/5(金)から

 

LGeigasai2019 上映作品点数が少なくなった気がするのは気のせい?

ということでぼんやりしてたら、もう映画祭の季節です。

第28回東京レインボー・リール(東京L&G映画祭)

■7/5(金)~15(月)

■東京ウイメンズプラザ・スパイラルホール

前売り1400円 当日1700円ほか

  ウイメンズプラザオープニングは詩人エミリー・ディキンソンの生涯を描いた「エミリーの愛の詩」

 スパイラルホールのオープニングはプロサッカー選手のホモフォビアを鋭く突いたスイス映画祭受賞作「マリオ」

 あたしゃオカマなもんで、もちろん興味があるのは後者。正直なところ、男社会(或いは女社会)でのセクマイの立ち位置が難しいのは否定できないのだけどね。

(余談ですが、最近一部でトランス女性への差別として、東京レインボウプライドが共闘してないと批判する言論が表に出ました。共感半分、納得半分。人間は差別する生き物でしょって、私はちょっと思ってるからね。美醜や年齢での侮辱をいちいち差別行動だとはやっぱり思わない。昔、乱交サークルで、不細工が相手にされなくて「乱交じゃないじゃん」って叫んでたのをふと思い出してしまう(゜.゜))

 ということで、せめて視界だけでも美しい男(或いは女)がどうこうするそれを見て悶々してていただきたいと思います。

 

 ほかに、CSで上映されている「POSE」の時代感をモノクロで表現したような1985、現代日本のLGBTカルチャーを描いたドキュメンタリー「クィアジャパン」東ちづるの「私はワタシ」に似ている。

 アパルトヘイト下の南アフリカのセクマイをまさかでミュージカル映画にした「カナリア」

さらに、トレーラーを見ながら、え?駄作?と少々陳腐なせりふ回しで、思わされたのに主演を見て少し仰天した『アスリート 〜俺が彼に溺れた日々〜』

続きを読む >>
カテゴリ:art | 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) | -
2018年の町田の選ぶ軽めの3冊〜高嶋政宏『変態紳士』、歌川たいじ『花まみれの淑女たち』、サムソン高橋ほか『ホモ無職家を買う』~

badi201903

 いよいよBADIの紙媒体としての雑誌が19日発売号で、事実上の廃刊です。サムソンが廃刊になっても記事にしないので、ゲイ雑誌関連の話題はこれが最後かな。さみしいことです。ちなみにBADI編集部の直販は予約で完売しています。一応AMAZONをリンクしておきます。品切れになるかな。

 

 さて、恒例のおすすめ本紹介企画、『2018年 町田の選ぶ3冊』ですが、振り返ればほんとにいいと思った本は随時紹介してるのね( ̄▽ ̄;A

 

 紹介記事の中からピックアップすると

白川優子『紛争地の看護師』ジャーナリストが危険地へ行かねばならぬ理由がわかる

佐藤優になる方法~佐藤優『十五の夏』~

『キャシャーン』が描いた未来を『ホモ・デウス』が閉じた結末

この3冊(正確には5冊)になると思います。いずれもキノベス上位には入るけど、本屋大賞とは縁のないラインナップですが、重たいけど、ぜひ読んでほしいです。

 

で、この稿では、取り上げたかったけど機会を逸した2018年の印象に残った読みやすい3冊をご紹介したいと思います。

 

 まず1冊目
takasimaInagakiSM高嶋政宏『変態紳士』

 大晦日の『ガキ使 笑ってはいけない』でご覧になった方もいたでしょうけど、私は『ゴロー・デラックス』のほうがハマりました。私は近年のダウンタウンを総じて嫌いで全く笑いのツボが合わなくなってしまったので、あの番組は痛々しいだけで笑い所がない。それよりも稲垣吾郎相手に淡々とSMのすばらしさを語る高嶋政宏にくぎ付けでした。

  語り下ろしだけあって、内容があるかないかと言われれば正直ない(;'∀')

 1,2章がSMについて、3章でデブで持てなかった高校生までのトラウマ、またSMや下ネタに戻ったかと思うと、5章から8章までは、グルメの駅弁ランキングから、健康オタクエピソード、霊感と来て、下ネタを1章挟んで奥さんのシルヴィア・グラブが大好きという話、最後は取ってつけたような演技論。(゜-゜)なんなんだ、これ?と思わなかったとしたら嘘ですね。

 でも、面白いなと思ったのは、この人下ネタばかり言ってる割りに人間に対する執着がない。

続きを読む >>
カテゴリ:art | 11:35 | comments(0) | trackbacks(0) | -
能町みね子『私以外みんな不潔』で生存戦略を学ぶ
評価:
能町 みね子
(2018-11-22)
コメント:私も、自意識過剰気味と自己卑下と自尊の間を行ったり来たりしてた子供時代を送ってたので、いたく共感しました。

 あけましておめでとうございます。

 

 紅白歌合戦はさすがに見ましたが(つまんなかったけど、ラストのユーミンが桑田にキスしたのは騒然!)、箱根駅伝ほぼ見なかった。その時間、ずっと、NHK BS1でやってた『欲望の資本主義』の2017年・2018年の再放送を見てました。前に見たはずなんだけど改めて見ても非常に面白いです。夜にシリーズ最新作が放送。これは多分再放送されます。

 さらに1日に

BS1スペシャル▽“衝撃の書”が語る人類の未来〜サピエンス全史/ホモ・デウス

を見た。人間が農耕を始めたのではなく、米や麦などの穀物に人間が奴隷化されたのだとか、宗教も国家もイデオロギーも貨幣も全部虚構!と喝破するハラリ氏に親がしきりに感心してました。

こちらは6日に再放送が予定されているので是非!

 

 どちらの番組に共通するのも、これから30年で世界は、日本は、人間は、私たちは、どうなるんだろうという、どちらかと言えば暗い未来予測です。

 それと合わせて、昨日読了した能町みね子さんによる初の自伝的小説『私以外みんな不潔』について短く書きます。面白くて少し切なくて、同じ処女作なら古市憲寿なんか選ばずにこっちを芥川賞にノミネートしろよと、オカマ的なひいき目で強く思いました。なかなか完成度が高い。

「もらし、マン!」
「もらし、マン!」
「マン!」のところで私の肩をずっと押してきます。…
まったく、ここは何て不潔で下劣な世界なんだろうか。私は今まで、文字がたくさん書けたり、絵が上手く描けることで、正当に評価されてきた。ところがそれらはここでは何とも思われず、どうやらかけっこだのなわとびだの、私が一つもおもしろいと思えないものが得意なくだらない人ばかりが褒めそやされている。そして、褒められるべき私がこうして理由もない攻撃を受け、非道な扱いにじっと耐えている。
 この不条理さについて黙って頭で突き詰めていると、後ろから押された勢いで目からビュッと涙が出そうでしたが、それではただいじめられて泣いている弱い人のようで恥ずかしいことこの上ないので、私は棒となって花川先生が教室に入ってくるまで固まっていました。

 朝井リョウさんの書評に出た「決定的な失敗」のネタ晴らしになりますけど、幼稚園が舞台ということで察してください。 

主人公のもりなつきくんは、とてもあたまのよい、大人びた子なのだけれど、おしっこのコントロールがうまくいかない。本人にしてみれば、なんでこんなに凄い私がこんな赤ちゃんみたいなことをできないんだろうという屈辱。

 多分これって、いろんな人のいろんなことに当てはまると思う。

 今まで仕事をバリバリやってた老人が、体が動かなくなって、年寄り扱いされて、赤ちゃん言葉であやされるような不条理。あるいはクラスのヒーローだった男の子が些細な行き違いで人間不信になり対人恐怖症的に引きこもりになる不本意。優秀な海外の若者が日本に来て言葉ができないことでバイト先の店長に罵倒されるくやしさ。

 そう、それまで持っていた万能感がメッキだったと気付かされる、或いは、その効力を失い、戸惑う瞬間。多くの人が1度は経験する不条理を、能町少年は5歳で経験してしまった。ほんと早熟にもほどがある。(゜-゜)

 でも、彼は、粗野で乱暴で人とすら思えないような男が支配する世界で生き延びるためいろいろな知恵を駆使し、適応を試みます。これって、LGBTが本性を隠しながら擬態するさまにも似てるなあと思いました。

 周りの子どもたちはあるがままをあるがままに出して泣きわめいているのに、能町少年はそれを表に出すことが許されない、本能的に「察する」ことに長けてしまう哀しさと言いましょうか。不本意って泣いて解決すると思うなよと、餓鬼どもにあたしが言いたい。ヾ(*`Д´)ノ

 

 能町少年のその後の紆余曲折と成功(?)は皆様ご存じなので詳述しませんが、今、世界中あちこちで表出している葛藤はおおむね能町少年以前の問題かもなあと思ったりも致します。つまり、自分が自分であることが認められない苛立ち。そしてそのことを回避するための努力をそいつらはやっているのか?と私は少し憤ったりしているのです。

 

 凍て蠅(いてばえ)よ 生産性の我にありや

続きを読む >>
カテゴリ:art | 01:27 | comments(0) | trackbacks(0) | -
吉田修一『国宝』は、ほぼほぼ『ガラスの仮面』
評価:
吉田修一
¥ 1,620
コメント:久々にちゃんと読書したー、という気持ちになりました。

紙の出版物販売額、ピーク時の半分以下に

2018.12.25 11:59

 今年1年間の紙の書籍と雑誌の推定販売金額が1兆2800億円台にとどまり、ピークだった平成8年の半分を割り込む見通しであることが25日、出版科学研究所(東京)の調査で分かった。

BADIsamuson

 この年末、私が触れるべきニュースはとうとうBADIが来年1月発売号で休刊になることでしょう。

 

 なんと紙のゲイ雑誌は『サムソン』のみになるとか。(゜-゜)

 BADIが電子書籍で継続になるかはわかりませんが、ビジネスモデルが大きく変わりすぎて、ついていけないorz。 先日、原田龍二の写真集発売イベントに行きましたが、発売が電子版のみで、結局購入を諦めました。ありがたみないよね。

 私は紙書籍のほうが好きだけど、電子書籍への移行も秒読みなんでしょう。

 青木理さんがこの件について、JAM THE WORLDで『月刊文藝春秋』も休刊が噂されていて、それは読者が高齢化で亡くなっているからだと言ってました。週刊誌の特集がつい最近まで、「死ぬまでセックス」だったのが、「薬」「相続」そしていよいよ「終活」になってきたとか。( ̄▽ ̄;A、非スマホ世代の読者全員死んだら雑誌文化終了。(-。-)y-゜゜゜

 紙から電子へ、個別購入から読み放題へ、いろいろお金の流れが今までと変わっているような気はします。

 

 また、物語の力が弱くなった。以前、作家の松浦理英子さんが、自作の出版のインタビューか何かで、少年か少女が起こした殺人事件について、「作家は何が大事で何が大事じゃないか、全身全霊で物語を編んで彼らに語り続けていかなければならない」みたいなことを書いてらしたが、スマホ全盛の世の中で「読解力」と「想像力」を鍛える機会自体減っていて、それがネトウヨ、ヘイト本全盛のわかりやすい物語が売れる時代を作っちゃってるのかなとも思います。

 

 来年のNHKの大河ドラマ『いだてん』を見るか、迷ってます。

本来なら、大ファンの宮藤官九郎脚本、中村勘九郎・阿部サダヲ、ダブル主演で絶対見たい作品であるはずなのに、このドラマが明らかに2020年の東京五輪のプロパガンダ仕様で電通主体で企画されたことに警戒というか、吐き気を覚えているのです。楽しめない気がするのです。

 

 どうせ歌舞伎役者を使うなら、これを!という「物語」を見つけましたので紹介します

 それは吉田修一『国宝』(上下2冊)

 本人はゲイだと公表されてませんが、デビュー作があれで、容貌があれで、猫と暮らしちゃったら、マチダ的にはゲイ認定ですw

ま、どうでもいいと言えばどうでもいいのだけど。( ̄▽ ̄;Aここ数年、吉田作品は全く好みに合わず(つまらなくて?)、ちゃんと読了したのは映画化され2014年『怒り』以来4年ぶりになります。正直『怒り』もぜんぜんツボじゃなかったので、完成度高いなと思ったのは、『悪人』以来でしょうか。

 

 テーマは歌舞伎です。

 が、これ、ほぼほぼ『ガラスの仮面』です。この作品を書いてた吉田氏の頭の中にガラカメが全くなかったなんて言わせません。( ;∀;)

 よくできた話だなあと、惚れ惚れしながら読み急ぎました。

 主人公は長崎の極道の長男、立花喜久雄、のちの人間国宝、歌舞伎役者 3代目花井半二郎(つまり北島マヤ)の一生が上下巻700ページに渡って講談調の文体で華麗に語られます。

 ファンが作成した年譜を見つけましたので、リンクいたしますが、物語は喜久雄14歳から65歳までを追っている。

続きを読む >>
カテゴリ:art | 12:10 | comments(0) | trackbacks(0) | -
はるな檸檬『ダルちゃん』~そのままでいていんじゃない?~
評価:
はるな 檸檬
(2018-12-06)
コメント:ジェンダー問題とか社会問題とかいろいろ考えさせられる佳作。

daruchan 鬱です。

 最近、最も長く親しくしてると言っていいゲイの友人に連絡が取れなくなって大変不安に思っています。喧嘩したとかじゃないのよ。1,2か月おきに連絡して数か月おきに会って映画見たりするような間柄なのですけど、ある日ラインに既読が付かなくなった。その時は単に忙しいのだと思ってたけど、1か月後に連絡した時にまだ既読になってないことに気づいた。

 次にメールしてみた。返信なし。電話してみた。電源が切られている…。

 何があったのかひたすら不安です。最初は携帯紛失かと思ってたのだけど、携帯紛失でラインはともかく、メアドや番号まで音信不通になることは現代人ではあまりないです。こうなって初めて連絡を取る方法がないことに気づきました。彼氏と一緒に住んでる人なので仕方ないのだけど自宅の場所も知らない。大体の勤め先と大体の名前は知ってますが、そこに誰誰さんいますかと電話するのもためらわれる。そもそも私が彼に多分本名教えてないから、彼が私に本名教えてるかどうかも確信がない。(゜.゜)

 単に切られたんじゃないの?と思われる人もいるでしょうが、セフレじゃないからね、そうなると家族みたいなものなのです。遠い親戚よりよほど近い。殺されて埋められてないか、とか、病院で意識不明になってないか、とかそういうことばかり考えてしまう。(+o+)

 

 モバイルで家族や家というコミュニティを経由せずに個人でつながれるようになりましたが、そうなると本人に何か起こると連絡が突然ぶち切れます。SNSで生活状況を公開してる人もいるかもしれませんが、LGBTゆえにそういうことをしない人もいるでしょう。意外に私たちが頼みにしていたものは細い糸のようなものだったのかと改めて思い知らされた気持ちです。
daruchan2

 資生堂が自社サイトに掲載しているはるな檸檬さんの『ダルちゃん』という漫画があります。夏に完結して、単行本化決定でWEBで全話読めるのは10月いっぱいなので、ぜひとも読んでほしくて書いています。

http://hanatsubaki.shiseidogroup.jp/comic2/

はるなさんは東村アキ子の一番弟子で宝塚女子漫画とか出してる方。軽いのかと思ったら、全然作風が違った。『イグアナの娘』、『コンビニ人間』の進化版といった感じ。

 ダルちゃんこと丸山成美はダルダル星人です。

といっても、宇宙から来たわけではなく、そのままだと普通の人のふるまいができない。だから、必死で周りの人の行動やリアクションを勉強して、周囲に擬態しています。ダルダル星人だとばれる事は耐え難いこと。だから、相手に合わせて相手をうかがって自分を出さないのが当たり前になっていました。そんなダルちゃんが恋愛をして、自分の好きなことを見つけて、でもやっぱり相手に合わせそうになって、迷って迷って、最後に自分は自分のままでいいんじゃない?と気づくストーリーになっています。

 なんか、身につまされた。

続きを読む >>
カテゴリ:art | 10:48 | comments(0) | trackbacks(0) | -
| 1/12PAGES | >>