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夏の遺体は腐りやすい〜死んだら誰に亡骸を片付けてもらうか〜
評価:
吉田 太一
¥ 600
コメント:いつの間にか文庫化されてますね。

ihin いよいよ6月です。
ものが腐りやすい季節です。
生ものや野菜はもちろん、夏場は人間も3日で腐るそうです…比喩ではなくて現実に。
老後の話を書くと言いながら死体の話を書くのはいきすぎなんですが、上野センセの『おひとりさまの老後』で紹介されていたこの本にもう衝撃!
 遺品整理屋さんが書いたそうですが、ブログもありますので興味のある方はぜひ読んでいただきたい。

★トリビア?首吊りすると、数日で腐敗するからだが重みに耐えかねて首が切れて落下する。すぐ発見しないとホラー映画みたいにぶらぶらしてる遺体を発見することにはならないらしい。首吊り特有の床染みがあるそうだ。びっくり
★トリビア?手首を切って浴槽につけて自殺してもその痛みで部屋中を這いずり回ってのたうって死ぬらしい。自殺なのに現場は壁も床も血のりのペイントが満遍なく…怒り
★トリビア?:飛び降り自殺の場合、警察は「あとで掃除しといてください」と遺族に現場の掃除を指示するらしい。そんなこと言われても…
 やむなく自分の子どもの自殺跡をデッキブラシでこする気の毒な親もいるそうだ。冷や汗
 ここまで読んだあなた!読みたくなったでしょ!
この本、まもなくドラマ化も予定されてるとか。

 それにしても、遺品整理は死ぬ前に自分である程度できるけど、遺体の処理は誰かに頼まなきゃできないんだよね。自分の遺体を火葬場に運ぶのを自分が手伝ったなんて話が落語の『片棒』にあるけど、実際の遺体処理は必ず誰かを煩わせるものなのです。
 最近、桐野夏生の『OUT』も真っ青のバラバラにして便所に流したって言う神隠し殺人が起こって、犯人のぶっ壊れ方と労力に驚嘆したのだけど、あいにく私は美人OLじゃないので、一人死んだら便所にも流してもらえません。(不謹慎ですいません。ご遺族に哀悼申し上げます)
 『ハリーの災難』に学ばなくても、[死体処理/死体隠し]は埋めるにしろ、焼くにしろ、容易なことではありません。簡単なら世の中もっと殺人事件が多発してるだろう。そしてそのことは私たちが生きて死ぬ以上、必ず誰かにかける迷惑として預託されたものなのです。
 遺体を焼いて墓に収め、生活の痕跡を片付ける。いったい誰がそれをやってくれるのかと思うと憂鬱…。
 誰もやってくれなかったらどうしましょ。
 それ以前に自分が死んだ後、すぐ発見されず数日後、蛆に塗れて死臭を撒き散らしてあの世に旅立たぬという保証はまったくない。もしそれがひとりものの罰だといわれて、さてどんな反論があなたにできますか?

 回避策についてはとりあえず次稿に譲りますが、ゲイであるということは、ストレートであるより「孤独死」のリスクを多く持つということなのです。現実問題として、ゲイならずとも老後の一人暮らしは増え続け、すでに全国のあちこちで、年寄りがいつ知れず亡くなって腐敗して、蛆がたかっているという。蛆だけだったらいいけど実際、生前溜め込んだ水分がじわりじわり沁み出して、筋も繊維も血液も床にべっとり後をつけるだけのものになり、多分腐臭も凄いことでしょう。そのイメージは生きてる我々を相当へこませる。
 実際、東京23区のある団地では毎月1人は孤独死で数日後に発見されるのが当たり前になってると聞く。

 私は、「蛆に食われて、蛆の命を永らえさせる人生もまたよきかな」と、ちょっとは思ってるのですけど、それは賃貸で暮らす身としては人様にはずいぶん迷惑かけそうだし、人には家族や友人に囲まれて死にたいという一種の「理想」というか「信仰」があって、そのこととゲイ(orレズビアン)の人生があまりにかみ合わないので、もうほんと泣いてしまいそうです。最近は自身の遺体処理を頼みそうだなと思うと、甥っ子へのお年玉もケチっちゃいけねえなあ、なんて思います。

 「ゲイという人生」を考えるとき、そこには「享楽的な」とか「美しい」とかいう修辞を、ちょいとつけたくもなるんですが、実際はそんなに美しいものではないと「老い」が目線の先に見えてきた私は思います。
 ゲイの人生は楽しい、でもずっと楽しいわけじゃない。たぶんその終わりの見え方は「セックス」を諦めてきたストレートの人たちよりずっとドラスティックなはずです。
 次稿、もう少し、そういうことについて書き進めたいと思います。

ゲイの結婚〜マキさんの老後&君の性別は?〜に続く

現実ブログ(吉田太一氏のブログ)http://blog.goo.ne.jp/keepers_real
遺品整理屋は見た!
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吉田 太一
おひとりさまの老後
おひとりさまの老後
上野 千鶴子
OUT 上  講談社文庫 き 32-3
OUT 上 講談社文庫 き 32-3
桐野 夏生
ハリーの災難 (ユニバーサル・セレクション2008年第5弾) 【初回生産限定】
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参考まで
●孤独死:法外なその後 不動産会社、遺族に8百万円請求

48歳の男性が孤独死した部屋。清掃が終わり、オゾンを発生させて臭気を除去する機械が置かれている=「あんしんネット」提供
 昨年11月、東京都港区のワンルームマンションで、48歳の独居男性が吐血して病死しているのが見つかった。死後約3週間。連絡を受けてその日のうちに郷里の新潟から上京した実妹は、マンションを管理する不動産会社の担当者からこう告げられた。「家賃を値引きしなければ、次の借り手がつかない。家賃の半額を10年分請求することになる」
 賃料は月約14万円。請求額は合計800万円以上になった。別途、床のフローリングや壁のクロスを交換するリフォーム費用約50万円も請求するという。「とても払えない。新潟の老いた両親は首をくくるしかない」。打ちのめされた様子の実妹を見かねて、遺品整理と部屋の清掃を請け負った「あんしんネット」(東京都大田区)の担当者は「法外な額なので弁護士を入れて交渉すべきだ」と助言した。
 足立区で昨年暮れ、3DKの賃貸マンションで70代の独居男性が孤独死した際には、離婚した元妻が家主から最低2年間の賃料を支払うよう求められた。
 そのマンションは2人が離婚前に住んでいた場所。月額8万円、2年間で200万円近くを元妻は支払うことにした。顔見知りの家主からは「部屋は空けておくので住んでもいい」と言われたが、住む気にはなれず、空き室のままだという。
 元妻の長女は「『払う必要はない』と言っても、母は『孤独死で大家さんに迷惑をかけたので』と聞かない。口約束で書面も交わしていない。2年以上払わされるのではないでしょうか」と不安な表情を見せた。
 宅地建物取引業法では、家主や不動産会社は部屋を貸す際、借り手の判断に影響を与える重要事項を事前に説明することが義務づけられている。ただし、孤独死は同法上の重要事項に当たらないという。
 東京都の不動産業課は「自殺は借り主に説明するよう指導しているが、孤独死については家主や不動産会社の判断。賃料減額分の請求は民事的な問題で、行政は何も言えない」。
 都内の不動産会社社長は「病死は自然現象で、うちは孤独死を次の借り手に説明しないし、遺族にも請求しない。請求するところがあるのは知っているが、800万円というのは非常識だ」と話す。ただし、リフォーム費用については契約で借り手による原状回復を求めており、遺族や保証人に請求するという。
毎日新聞 2009年1月11日 2時30分(最終更新 1月11日 2時30分)
| machida_syuji(管理人) | 2009/01/14 12:18 PM |
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